いぼ痔や切れ痔、痔ろうの症状や治療とは？

2018年4月28日日放送のチョイス
今回は痔の悩みの特集です

目次

長年痔に悩まされた男性のケース

49歳の男性、10年もの間
痔に悩まされていた
いぼ痔が肛門から脱出する事も
あったりして歩くことも
困難だった時もあったという。

最初に異変は排便時に紙で拭く時
いぼのようなものが飛び出してくる
という始まりでした。

そもそもどうしていぼ痔が出来るのか？
肛門の周りには肛門クッションという
弾力性に富むものがある、便やガスが
漏れるのを防ぐ働きがある。

しかしこの部分には細かい血管も
たくさん集まっています
そのため長時間座るとうっ血を起こし
いきみなどの圧力がかかると
肛門クッションの一部が腫れて
膨らんでしまいます、それがこぶ状に
なったものがいぼ痔なのです。

男性はその後、坐薬や飲み薬
注入軟こうなどでしのいでいました。

病院には行きませんでしたその理由は
恥ずかしいという事です。

しかしこのチョイスが悲劇を招くことに
5年ほど経ったある日、トイレで
いきんでいたら大量の出血があった。

これはまずいと思い病院へ行きました
軟こうなどの薬を処方されて
一時的に出血は治まりました。

しかし1年後、再び排便時に大出血が
それからも血が出る事が度々起こり
貧血の症状まで現れた。

そこで男性が行ったチョイスは
肛門科を受診した事。

そこで
『ALTA療法』
という治療を受けました。

いぼ痔に炎症を起こす注射をします
するといぼ痔は固まってきて
いぼ痔には血液が流れなくなるため
すると小さくなっていき
肛門から出てくることはなくなるという。

手術は20分で終了し翌日には
いぼ痔が出てくることは
なくなったそうです。

番組では
マリーゴールドクリニック院長の
山口トキコ先生に痔について
詳しく教えてもらいました。

いぼ痔になりやすいのは
・いきみ過ぎ
・便秘
・下痢
・長時間同じ姿勢
となっている。

いぼ痔にも痛いものと
痛くないものがある

いぼ痔には段階があります、4段階も

1度は排便の時に出血だけがある状態

2度は肛門から出そうな感じで
排便の時に出るが戻っていく

3度は排便時に外にでて
指で押せば戻っていく
ここまで来ると手術でしか治せない

4度はいぼ痔が出っぱなしの状態
押し込んでもすぐ出てきてしまう
手術でしか治せません。

いぼ痔受診のタイミングですが
異物感や日常生活で支障を感じたら
行った方が良い。

ALTA療法ですが
長所は即効性があり痛みが少ない
短所は再発の可能性がある
1割から2割程度。

ALTA療法以外の治療法もある
ゴム輪結さつ療法
いぼ痔の根元を締め付けて
とれるのを待つ治療法です。

痔の悪化を防ぐ方法もあります
それは水分をたくさん取る事
いい便は水分が8割も含まれている。

水分をある程度含ませるために
たくさん飲む必要がある
1日1.2L飲むようにする。

女性に多いタイプの痔

58歳の女性、トイレに行くのが怖い
という状態まで追い詰められた原因は
『切れ痔』

肛門の出口近くの部分に
固くて太い便が通った時に
起こるのが切れ痔です。

排便時以外にもその後もしばらく
痛みが続くというもの。

女性はひどい時、座っていられない
位に痛みが出ていた。

病院でもらった軟こうや飲み薬で治療
排便時の痛みを解消するように
野菜のスムージーを飲んだりしたが
改善はしませんでした。

切れ痔なった原因に思い当たる節が
女性にはあったのです
それはいきみすぎ。

便は全部出したいという思いがあり
それでいきみを強くしていて
結果切れ痔になってしまった。

そして温水洗浄トイレを強めで
使用するのが大好きだった
温水で刺激を与えて出す
という事を繰り返していた。

切れ痔になって5ヶ月が経った頃
我慢しきれず病院へ
そこである検査を行いました。

それは肛門スケールという検査
肛門の広がりを調べる検査です

通常なら肛門は3㎝程度開くが
女性の場合は2㎝しか開かなかった
これは肛門狭さくを起こしていた。

どうして狭くなってしまったのか？
切れ痔が治る時、皮膚はひきつれ
段々と厚くなっていく

また筋肉も痛みによるけいれんにより
固くなり、肛門が広がりにくくなり
その結果細い便しか出せなくなってしまう。

女性の場合、肛門が開き切らない状態で
無理やり排便しようとしていきんで
傷が広がっていった。

狭くなった肛門をどうやって
元に戻すのか？
用手拡張というものです

麻酔をして短時間で処置は済みます
その後女性は、切れ痔が治りました
現在も注入軟こうで治療を
継続してはいますが。

肛門狭窄が重症な場合は
固くなった傷口を切除し
正常な皮膚で覆うという事も
行うそうです。

また温水洗浄の刺激で排便を
促すのはやめましょう。

切れ痔になりやすい人は
・便が硬い
・いきみがち
・若い女性

お尻に異変！第3の痔とは？

26歳男性、あるタイプの痔になり
激痛に襲われていたそうです。

半年前に肛門の外側のすぐそばに
ニキビの様なできものがあった
少しずつ痛みが出てきて
その後膨張して痛みがひどくなり
歩けないくらいになってしまった。

すぐに病院へ行き、診断の結果は
『肛門周囲膿瘍』
と言われました。

肛門周囲膿瘍とは、肛門の3㎝ほど奥
ここには小さなくぼみがある
ここに便の細菌が入り込み化膿する
このことを言います。

男性の場合は膿が溜まって
ニキビのようなできものになっていた。

男性は抗菌薬を飲みながら
経過観察をする事に
すると2週間後、とんでもないことに

肛門の中からお尻の外にかけて
トンネルが出来ていたのです
つまりお尻に穴が空いた状態。

膿が溜まっていた部分がなくなり
貫通して空洞化になっていたのです
こんな感じに

これを痔ろうといいます。

治療のチョイスは切開開放術
15分ほどで日帰りで済みました
術後2時間ほどしてから
痛みが酷かったようです。

それが1週間も続きましたが
お尻は元通りになりました。

くぼみの所に便が入り込むのは
下痢が多いためと言われている
男性と女性では男性の方が
痔ろうになるのが多い。

肛門周囲膿瘍から痔ろうには
全員がなるわけではない
3割から5割がなると言われています。

痔ろうは自然に塞がらないので
手術が必要となる
切開開放術は痔ろうの基本手術です。

手術の条件としては
肛門周囲膿瘍の管が肛門の背中側に
ある場合となっています。

もう一つの手術法として
シートン法というものがある。

天然ゴムを使用して、管の入り口から
出口にかけて通し縛り
徐々に切り開いていくという方法です。

痔ろうの状態にもよりますが
治療には半年から1年はかかるという
管が長い、管が肛門の前か横にある
という場合に行われます。

シートン法は
・長所　括約筋へのダメージが少ない
・短所　完治まで長期間必要